おはようございます。
千字Lifeのとうやです。
今回は朝の通勤ラッシュの中この投稿をしています。
満員電車で思い出したのですが、私みたいな体質は様々なトラブルに見舞われることが多々あります。
一々あげていたらキリがないので今回はその中の1つ電車内で痴漢を目撃してしまった話をしたいと思います。
(今も後ろで中国人のお姉さんとサラリーマンのおっちゃんがドッグファイトしてて憂鬱です。東京怖い…)
◼は?痴漢…??
これは私が大学生の頃の話です。
当時の私の髪型は金髪にロン毛という、今思うとだいぶ頑張っていたんじゃないでしょうか。
いつもの様に大学に行き、その帰りの電車内、ドアの角でふと女子高生にやけに身体を密着させている中年のおっちゃんがいました。
余りにも衝撃に戸惑いましたが、何よりも一番驚いたのが、さほど混んでない電車内で堂々と痴漢行為を及んでいるこの前のめりな姿勢に度肝を抜かれました。
◼誰も何も言わない
これはかなりまずい事態でしたが、他の乗客は誰も何も言わない事にも驚きました。
一瞬「これは注意してもいいものなのか?」と考えてしまう程です。
まぁ、いても経ってもいられなくなり私は声をかけました。
◼まずは小声で
万々が一なにかの間違えという事もあるかもしれません(いや絶対ないですが)
私はそっと声をかけてみました。
「あの…辞めたはうがいいっすよ…(小声)」
声ちっさ
と自分でも思いましたが、おっちゃんはドキッとした表情でこちらを見ました。
私は咄嗟に「あ、やったなぁ…」と思いました。おっちゃんの目は真っ赤に血走っていて、これは会話では解決しない奴だと直感で感じたのです。
◼突然の強行
余りの無反応に私はもう一度
「あの…辞めたはうが…(小声)」と声をかけたところ
「ああああああああぁぁぁ!!!(発狂)」とおっちゃんが突然発狂し。
顔面にグーパンチを受けました。
僕「????」
と事態を飲み込めないでいるとおっちゃんがこちらに怒った表情でドスドスと歩み寄ってきます。
おっちゃん「ああああああああぁぁぁ!!」
僕「ちょ、待!おちつけぇぇぇぇ!!」
おっちゃんの両肩を抑えてこちらに来ないように止めますが、おっちゃんは依然、前進してきます。全然止まりません。
そうすると懇願するような表情でおっちゃんが「頼むよ〜頼むよ〜!!」と叫んできました。
何を頼むよなのか、何を頼みたいのか、こんな堂々と痴漢をしている分際で、何を今更、この女子高生の気持ちを踏みにじっておいて何を言っているのか、それに左頬が痛いし、色んな気持ちが混ざりあって僕も段々と怒りが湧き上がってしました。
ここはこの女子高生の為にも一喝いれてやる!!とおっちゃんを抑えている両手に力をいれ
僕は「ああああああああぁぁぁ!!!」と叫んでいました。
そう、なんも言えませんでした。
恐らくこのおっちゃんもそうですが、人間本当の極限状態に陥ってる時は言葉なんて出ないもんです。
喧嘩慣れもしていない2人の人間が突如、鉢合わせしてしまうと、面白いものでもう何をすればいいのかわからずお互いの肩を押し合いながら。
僕・おっちゃん「「ああああああああぁぁぁ!!!」」
とただただ叫んでいました。
まるで、鬼滅の刃の煉獄さんと猗窩座のギリギリの死闘の様です(全然違う)
◼終局は突然に
お互いどうすればいいのかわからず
しかし、ただ叫んでる訳にもいかず、困り果てていると突然、こよ膠着状態に終わりが訪れました。
電車が急行駅に停車したのです。
ドアに寄りかかる形でお互い取っ組み合いをしていたのでドアが開いたと途端2人してホームに倒れ込みます。
雪崩のように2人で駅のホームに投げ出された私はそれでも暴れるおっちゃんに対して「1度殴られたし、1回位なら大丈夫だろ!!」と拳を振りかざした瞬間。
駅員に確保されていました。
◼冤罪、そして。
「何やってんだ君!!」と駅員がよってかかって押し寄せて来ました。
傍から見たらおっちゃんに喧嘩をふっかけてる金髪青年ですから誤解されても仕方ありません。
これは面倒な事になったと思ったその時です。
女子高生が「違います!!」と叫んでくれました。
なんと女子高生も電車を降りてくれていたのです、反対車線も電車が止まっており、気がつけばホームには辺り一面沢山の人だかりが
女子高生「違います!この人は私を助けてくれたんです!この男の人が触ってきました!」おっちゃんを指さす。
こんな人だかりの中、自分がされた事を証言するなんてなんて勇気のある行動だと強く心をうたれました。
すると次第に駅員達の態度も変わっていき
駅員α「君、すまなかったね」
駅員β「大丈夫かい?」
と私に優しい声を掛けてくれました、
まぁ、当の本人である私は
急いで反対車線の電車に飛び乗り、
その場を立ち去りました。
閉まるドアの向こうに驚愕する駅員の表情を今でも覚えています。
後、何となく女子高生にも手を振っておきました。
この後に予想される展開がとにかくめんどくさかったのです。
その後はもう一度大学近くに戻り、大学付近の喫茶店で時間を潰し、いつもとは違う交通手段で自宅の最寄り駅まで行きました。
殴られ、ぱっくり切れてた口を手で抑えながら自分を慰める為に最寄り駅の吉牛に行ったのを覚えています。あんな血の味のする吉牛は初めて食べました。
あんな事が起きてから早、数年経ちますが今でもあの路線の電車に乗るとふと思い出します。
あのおっちゃんと鉢合わせしないように願いながら…出来ることならもう二度とあのような経験はしたくありません。
それではそろそろ会社の最寄り駅に着くみたいなので今回はここで失礼します。
(結局、中国人のお姉さんとサラリーマンのバトルはこの記事を書いてるあいだずっと続いてました。)
- 作者:吾峠 呼世晴
- 発売日: 2017/10/04
- メディア: コミック