会話に困った時に使える!'架空の友人'の千字ストーリー

昔話、日々の変化、思い出話、友人からの噂話、そんなのをまとめておきます。この話はおもに友人から聞いた小話として合コンやアイスブレイク、気まずいあの子との2人きりの時間とかに使って下さい。

急がば回れの話

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どうも千字Lifeのとうやです。

皆さんは絶望し、膝をつき悲壮な叫び声をあげる人を見た事がありますか?僕はあります。

 

あれは僕が小学生の頃の話です。

夏のお昼頃、僕は新宿に向かおうと電車に乗っていました。

 

車両には僕しかおらず、真ん中の席にさながら特等席と言わんばかりに腰をかけ、緑陽をかき分けるように電車に何処か心地良さを感じていると。

 

電車とある駅に停車しました。

 

暫く経ってから電車が警笛を鳴らし動き始めます。

すると1人、坊主頭の高校生が

 

うおおおお!!」と雄叫びをあげながら階段を駆け下りてきました。

 

僕はこの時、直感的に間に合わないな。

 

と思ったのですが。その青年はとんでもない行動に出ました。

 

閉まる寸前のドアにバッグを投げ始めたのです。

 

なるほど!ドアにカバンを挟んで電車を止めようとしているのか!!やるな!!(迷惑行為です。)

 

しかし、青年が投げたバッグは見事に閉まる寸前のドアを通過して僕の足元に転がってきました。

 

ズサーっと音を立ててカバンが足にぶつかります。

 

ふと閉まったドアの向こう側を見ると

膝をつき、こちらを見ている青年の姿がありました。

 

一瞬目があった気がしましたが。

僕は思わず目を背けました。

 

電車が勢いよく走っていき、

青年が景色に流されていきます。

 

声は聞こえませんが

 

うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

と声を上げていたのがその顔をからみて感じ取れました。

 

その後、僕は青年のカバンを頭上の棚に置いてやり、目的駅に下車しました。

 

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◼なぜ間に合うのかと思ったのか

僕が疑問に感じたのはこの青年は何故上手くいくかと思ったのかです。

電車は決して本数が少なくはなく1本逃しても5分から10分程の遅延だったと思います。少し待てばよかったもののバッグを投げる事により、結果として全てを失いました。

 

急がば回れといいますが、

当時の僕は自分事のようにこの体験をとらえ、こうなっては行かんと強く心に誓いました。

 

急いでもいいことなんてけっこーないものです。 

 

急がされる出来事はあると思いますが

急ぐ出来事は自分では極力作らない方がいいと思います。

 

急ぐとまず、疲れます。そして確認不足により思わぬミスが生じます。ひとつのミスをカバーするのに何倍もの時間と労力を消費します。

 

私も仕事をしている時、何処までが自分が急がなくても出来るかと常に調整して業務に当たっています。

よく、バリバリ仕事をしているエース級の凄い人もいますが、

 

数は少なくともミスなく全ての仕事を完璧に行うことが出来る人はそれに比肩する程の実力の持ち主だと思います。

まずはミスなく丁寧にこれが自信や信用に繋がっていきます。スピードなんて慣れみたいなものなのでやってくうちについて行きます。

まずは意識しないと身につかないものを極めていきましょう。

 

なんか、後輩に仕事を教える文章のようになってしまいましたが。今でも坊主に白いポロシャツを来ている高校生を見るとあの夏の日の青年を思い出し、急がば回れ精神を意識されられます。

急がば回れ

急がば回れ