どうも千字lifeのとうやです。
今日は僕がまだ新人時代に同期の田中君と訪問した
あまりにも前衛的な企業のお話をしたいと思います。
毎度、お馴染み架空の同期からの面白エピソードとして、
アイスブレイクに使ってあげてください。
■ここは?海賊船??
当時、僕は企業の人材採用のお手伝いをするような仕事をしており、同期の田中君(仮名)とあるベンチャー企業に訪問しました。
僕たちはまだピカピカの新卒で
「がんばるぞー!」と意気込みも充分。
「中々、人材の採用が上手くいかなくて困っている。」と依頼を受けお伺いすると。
恰幅のいいカズ(仮名)
というあだ名の中年男性の
企業担当者が対応してくれました。
名刺に
○○事業部部長
○○ 和也(カズ)
と大きく書かれており、この時から既に嫌な予感がしていたのですが「あの、なんと及びすればよろしいでしょうか」と聞くと
「そりゃ、勿論カズでいいすよ!子供の頃から
周りの連れにはカズって言われてるので」ドヤァ
いや、カズって。
勿論、デザイナー系や外資・アパレル系ならあだ名文化があるとは思うのですが、ベンチャー企業と言ってもバリバリの内資ですし、あまり言えないのですがカズの会社はとてもあだ名を使っても業務が円滑になるような業種ではありませんでした。
齢40そこそこにも見えるカズさん
は汗をハンカチで拭うと
「まぁコーヒーでも飲んで」とすすめてくれました。
僕「本日はありがとうございました。あの…カ…カズさん、今回はどの様な人材の採用をお考えでしょうか。」
田中君「雇用形態は正社員でしょうか?それとも派遣?アルバイト??…」
カズ「あぁー違う違う違う、なってない。」
田中君・僕「「!?」」
何か失礼を働いてしまったのでしょうか。新人の僕たちが一瞬、何をどうすればいいのか分からず固まっていると、カズはすかさず。
カズ「俺たちはさ、正社員とか派遣社員とかじゃなくて、仲間を探してるんだよ」ドン!
田中君「なか…ま…ですか??」
田中君のいきなりぶん殴られたような表情に僕は必至で笑いをこらえながらひたすら遠くを見つめていました。
カズ「そう仲間が欲しんだよねぇ…」ドヤァ
■目標は麦わらの一味
業務やスキル、年収以前にこの特殊な環境で長く安定的にご就業出来る人材が果たして存在するのか疑問に感じながらも、求人を作るべくヒアリングを続けた僕たちですが、その余りにも難しい課題に悪戦苦闘していました。
僕「このダンススキルっているんですか?」
カズ「今後さぁ、社員の絆を深める為に皆で
毎日踊ろうかと思ってるんだよね」
僕(本当に仕事してるのかこの人たち)
カズ「さっきも言ったけど僕たちの理念に共感できる人が欲しいんだよね。例えるのであれば
俺達、麦わらの一味を目指しているからさ」
僕「…」
田中「ワンピースお好きなんですね。」
おい、田中。そこじゃねぇーんだよ。
カズ「え、なに?やっぱりワンピース知ってるの??」
僕「まぁ、一応。ちなみにカズさんはどのキャラクターが一番お好きなんですか?」
カズ「僕はね黒ひげが好きだよ。」
「こう、ゼハハハ!!(全力)ってね。」
どうした?
突然、完成度70%くらいのモノマネを目の前で全力でされて。
思わず隣に座っている田中君を見ると。視線をずらし、プルプルと震えていました。
田中頑張れ。
■もう、ずっとカズのターン
その後もカズの猛攻は止まらず、下手に
「え、めっちゃ似てますね(棒)」
なんて言った暁には自慢の必殺技
「黒水(くろうず)」を披露され。
その凄まじい引力で魂でも吸い取られるかと思いました。
一方、本題の求人の方は果たしてこんな人間が存在するのか?という位の超ハイスペック人材であるにもかかわらずカズ達の仲間になってくれる上にベンチャー企業ということで破格の薄給でも元気に働いてくれる
僕が考えた最強求人。
みたいなのが出来てて思わず笑ってしまいました。
黒ひげの他にもカズは不死鳥のマルコの真似をしながら飛び込み訪問を撃退する
「いきなり代表はとれねぇだろうよい」
という完成度60%くらいのモノマネも見せてくださいました。
そして帰りのエレベーター前まで見送りに来て下さったカズに対して僕はある質問をしました。
■カズって麦わらの一味でいうどのキャラクターなの?
カズ達の企業が麦わらの一味に対して熱烈なリスペクトおくっているのはもうお分かりでしょうが、逆をいえば「俺こそが麦わらの一味だ!」という強い意志を持った人材が集まったこの企業でカズは一体、麦わらの一味でなんのキャラクターなんでしょうか。
純粋に興味を持ち聞いてみると
カズ「うーん俺はバギーかな。」
僕「???????????」
田中君「??????????」
お前、麦わらの一味の敵じゃん。
結局、必死に探し回りましたがカズ達にふさわしい仲間は見つかりませんでした。
PS.カズの会社に大きく掲げられてたエンブレムが大きな太陽のマークで「なんですかあれ?」って聞いたら「いいでしょ!あれウチの代表のお気に入りなんだ!」と元気に答えるカズでしたが。どう見ても「タイヨウ海賊団の奴隷の刻印を消すマーク」にしか見えなくて笑いを堪えながら、僕達はエレベーターに駆け込んだのを覚えています。